仙台の学校も6月に始まり、通常の1日が始まっていますね。
今回は、「勉強しなさい」ということについて日々考えていることです。
この言葉、ご家庭においては両親だったり、学校の先生だったり、
よく聞かれる言葉ではないでしょうか。ただ実際に言われて、
「はい!勉強します!」という流れにはならないかと思います。
「勉強しなさい」という言葉は正しくもあり、そうでもなかったりする
というのが私の考えですが、いくつかの見方のうち、本日は責任の所在に
ついて、書いてみたいと思います。
人から命令されることの本質とは
勉強に限らず、誰かから何かを命令されたとき、
それが無責任のものであっては従わないことも増えていきます。
例えば、コロナで緊急事態宣言がでたとき、日本はあくまでも、
「自粛要請」であって命令ではありませんでした。
なぜ命令ではなかったのか。
それは、自粛命令によって、商売で金銭的被害が出た場合、
その損失を責任をもって全額補償することは、不可能と考えられたからです。
持続化給付金や、GW期間の休業に伴う仙台市地域産業協力金も
あくまでも、一定のお金を出しますよというお話であり、
損失覚悟でお店を営業するかどうかは、自由だったわけですね。
(このような考え方をしている日本が私は大好きです)
このように、何かの命令を出して強制するのなら、一定の責任は
存在するということになります。例えば、今はほとんど見かけませんが、
運動会で組体操をしてけが人が一人でも出たら、学校の責任でしょう。
ですが、部活動をやり熱中症の子が出たとしても、部活動は任意の活動であり、
本人が望んで参加している以上、自衛しなければならないでしょう。
仙台の塾の近くの学校でコロナの話が出たとき、感染が心配な方は
欠席扱いにはならないので家で待機してもよい、という話がありましたが、
あれも素晴らしい判断だったかと思います。感染する確率はどんなに予防
していたとしても0に抑えることは難しいのですね。責任が取れない以上、
強制して学校に来させるわけにはいかないという意図を感じました。
「勉強しなさい」という言葉に責任はあるか
では、「勉強しなさい」という言葉において責任を取るならば、
どういったことになるのでしょうか。
勉強するというのは、数時間、数日で終わるものではなく、
ゴールがないようなものです。人によっては一生であったりしますし、
大学に入った場合、終わりになるのかもしれません。
仮に(進学するために)勉強しなさいと言われたことにしましょう。
その場合は進学して、その後の人生がうまくいかなかったとしても、
生涯をかけて責任をとるべきなのですね。なぜなら、進学するためだけでも、
莫大な青春の時間を消費してしまうからです。
こういった塾の仕事を長くしているわけですが、残念ながら、進学した
すべての子がその後、順調に人生を過ごしているわけではありません。
ですから、学校の先生はおろか、両親であっても安易に勉強しなさいと
命令する権利はどこにもないのです。もし、近くにそういった人がいるのなら、
可能な限り距離を取ることをお薦めいたします。
塾の先生として「勉強しなさい」を使うとき
あまり塾でそういった言葉を使うことがないのですが、あえて挙げると
するならば、2つくらいそういった状況はあるでしょうか。
社員として、自分のところで雇いたいとき
塾生の中には知っている子もいるでしょうが、
「困ったときにはうちで君を雇うから、勉強しときなさい」は使いますね。
特に、成績の良い子を選んでいるわけではなく、塾の先生として、
適性のある子には、声をかけています。私が生涯をかけて面倒を見るので、
最低限教えられる程度の学力をつけておけってことですね。
うちは素質にこだわっている反面、学歴を見ているわけではないので、
高卒でも良いのですが、そういった子に限ってうまくいっちゃうんですよね。
自分で宣言したことを破っているとき
受験生には一人一人、塾で進路を決めるため面談があるのですが、
現時点で届かない学校を志望する子もいます。そういった場合、今後、
どのくらいの努力が必要なのかをこちらはデータをもって数字で示します。
ところが、やはり人間ですから、今までの習慣を変えていかなければ
ならないのに、自分で宣言した必要な量をこなさない子も出てくるんですよね。
親子の関係の最も大事なことの一つでもありますが、
「決められた約束を守らせる」というのがあります。
これができている家庭とそうでない家庭は大きな差があります。
残念ながら、今の学校は因果応報、信賞必罰と申しますか、
何か悪いことをした場合に、痛い目にあうことが少なくなってしまいました。
せいぜい口頭で注意される程度でしょう。
ご家庭できちんと教えていただきたい部分です。
この場合もやはり「約束は守る」ことは大事ですので、
塾の先生として言うべき部分です。しかし、逆に言うならば、
勉強しなさいというシチュエーションは、それくらいだということですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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